ビラまきもできない全体主義社会!?2005年12月11日 17時53分59秒

世界のメディアが伝えたので、「警察官が発電所建設に反対する住民に発砲して死者多数」という事実を、<当局>は隠蔽できなくなって、渋々認め始めたようです。
 この当局とは、政治的一党独裁を続ける「マルクス・レーニン主義国家」の中国当局のこと。

 また、秘密収容所を全体主義時代の施設まで利用して設置し、「テロ容疑者」の拉致までしていた<当局>もあります。国連・EU諸国からの批判をかわすのに必死な、自由民主主義の祖国?アメリカ合衆国の当局の話。
 念のために先月の記事をのせておきます。

CIAが東欧に秘密収容所 アルカイダ容疑者拘束か
中央情報局(CIA)が国際テロ組織アルカイダの重要容疑者らを、東欧所在の旧共産政権下で使われた施設などにひそかに収容していると報じた。
 同紙は情報機関当局者らや外交筋の話として、収容所は約4年間でタイ、アフガニスタン、東欧など計8カ国に設置。このうちタイの施設は2003年に、キューバのグアンタナモ米海軍基地内にあった施設は04年にそれぞれ閉鎖された。
 収容所は、ホワイトハウスやCIA、司法省などの機密書類では「黒い場所」と呼ばれ、その存在はごく一部の米政府関係者や、施設が所在する国の首脳や情報機関トップしか知らないという。
    (共同通信) - 11月2日20時11分更新

 そして、わが日本では民主主義の根幹をなす「表現の自由」の弾圧について、警察・検察当局のみならず、司法までもがお墨付きを与えたという始末。立川反戦ビラ配り事件での東京高裁判決のことです。

(1)表現の自由が尊重されるとしても、他人の権利を侵害してよいことにはならない(2)居住者から抗議を受けながら同じ行為を繰り返した(3)管理者は対応策として禁止事項表示板を設置するなどしており、法で保護された利益の侵害の程度が軽微とは言えない

 このように判決は言っているようです。たしかに、それ自体を取り出せばもっともなことです。
 しかし、管理者とは航空自衛隊第1補給処立川支処長であり、国家機関の長です。
 そして、「居住者の抗議等を受けながらも、ビラをまき続けた」ということが、具体的に住民の総意に基づくもので、それを平然と無視するということであれば、たしかに大人げないし問題はあります。しかし、だからといって公権力を行使して、警察は一足飛びに逮捕し、しかも長期勾留をする必要があったででしょうか。
 本当に警察が住民の静穏な生活を守るという権利に基づく解決をしたいなら、逮捕・起訴に至る前に警察官の職務としてできることはあるはずです。実際、多くの警察官は相談や注意という形で、そのレベルの問題と取り組んでいるし、私たちもそれを求めているのです。

 何より、多様な意見の存在を尊重するというのが自由民主主義の根幹にあるべきです。その基本を見失ってはいけない。
 だから、いかがわしいものも含めた商業チラシの投函などの現状と比較しても、この種の事件は「政治弾圧」とみえてしまいます。このような小さな出来事の集積が、質的にさらに政治に関してものがいえない状況をつくり出せば、日本も全体主義体制へと進むという危険があることを見逃すべきではないでしょう。
 中国警察やCIAの行状も他人事でなくなるかもしれません。

 そして、この判決のメディアの扱いにも失望しています。私の見た中では、朝日新聞はバランスをとったつもりなのかもしれませんが、判決支持の識者の談話の方を多く載せていました。まともな扱いをしていたのは、東京新聞です。大新聞はダメですね。

 トラックバックをいただいたSOBAさんのブログ「雑談日記(徒然なるままに、。)」にあるように「定期購読を中止・ボイコットして翼賛・御用マスコミを震撼たらしめよ」という必要があるかもしれません。

 本来なら自由民主主義の堡塁となるべき司法もメディアもあてになりません。全体主義への防波堤になるのは、私たち無力な庶民の一人一人でしかないということでしょう。