「掘江メール」問題は「自爆テロ」だった2006年02月22日 22時40分40秒

民主党の前原執行部が行った「掘江メール」問題の「ガセネタ」性がほぼ本日の「党首討論」で明らかになったといわざるをえない。

民主党が「ガセネタとわかるメール」「証拠を示せない材料」を持ち出したのは、いわば「自爆テロ」的な、一点突破全面展開的な、無展望な妄動にすぎなかったということだろう。
しかし、そう見るのは、民主党指導部やそれと連動した永田議員を好意的すぎる批判だ。通常の政治を見る目をもって評すれば、「深読みだが、安倍晋三と前原誠司が示し合わせて偽メール事件を仕掛けたのではないか」(世に倦む日日)など、ウラがあると考えるしかないような、利敵行動といわざるをえない。
もちろん、民主党に情報を持ち込んだ人物が「信憑性」を裏付けるものをもっているという可能性は全面的に否定できないが、それを示さない(せない)という点で、民主党のやっていることは問題外だ。

結局、国民の世論や理性を信じて、その大衆的行動を媒介していこうという姿勢がまったく欠落しているから、こういうことになるのだ。

私は、左翼の前衛主義は、人々を全体主義的に「指導」して「革命」を実現しようとする危険な思想だと思う。しかし、「政党」や政治家が、専門家としての知見・戦略・展望を提示してそれに基づいて行動していくことは不可欠だと考える。
メディアや「政局」の中で、政治を動かそうというエリート主義者は、小泉と同様のパフォーマンスを行ったり、今回のメール問題のように稚拙な「自爆テロ」的な妄動を行うしかできないということだ。