総選挙に関する独断10のテーゼ2008年09月23日 00時32分06秒

1.この総選挙で自公政権を終わらせ「政権交代」を実現することは至上命題である。小沢氏は<政治生命をかけ、負ければやめる>と言っているが、「政権交代」ができなければ私も日本国民をやめたい(くらいだ)。

2.民主党は「責任担当能力」のある「責任政党」であり、自民党のような<政権投げだし><総裁選挙祭り>しかできない無責任政党とは異なる点を内実をもって示す必要がある。まず、きちんとした国会審議を要求すること、補正予算の対案を策定し示すことが必要だ。そしてそれは、何より、総選挙マニュフェストの政策について具体的な財源と行程表を示すことなどができるかどうかにかかっている。この点は、小沢氏ら執行部は3段階で示していくというが、具体的で説得力があるものになるのか。

3.また、新自由主義的な小さな政府ではないが、旧福祉国家や大きな政府ではないという、経済社会における政府役割のグランドデザインが求められる。閉鎖的な官僚制と非効率な役所仕事を打破するとともに、天下りの廃絶・公務員の削減を行い、国民生活重視に資源配分をシフトさせる。さらに、その資源配分のしくみそのものを変えるというモデルをつくる必要がある。それができる政党が存在しないのが日本の現状なのは事実だ。少なくと、民主党がそれに接近するためには、社民党・国民新党などとの「平成改新連合政権構想」づくりを行い、財界・労組等の既成権益団体の代表ではなく、企業経営や労組あるいは官庁の中で、創意をもって現場で問題解決にあたっている各界の個人を政策作りに参画させるべきだ。「新自由主義」の息の根を止めるのは、非効率で官僚主義的な「大きな政府」(旧社民主義)ではなく、「第三の道」の具体化だろう。

4.同様に給油問題についても、民主党は「対テロ」・「国際貢献」の対案を練り上げる必要がある。アフガニスタンについて給油とは異なる民生支援と、国連決議に基づく自衛隊の参画案をもって、民主党の代表団かネクスト外務大臣をアメリカに送り、オバマ及びマケインと会談して「検討に値する」と言わせるべきである。

5.麻生太郎氏が人間的品位という点だけでなく、公人に求められる最低限の人権意識を欠如させている人物である点は、メディアではほとんど取り上げあげられていない。必ず出来する「失言」を単なる騒動に終わらせず、本質的問題をメディアにとりあげさせるべきである。アメリカとはことなり、ネガティブキャンペーンは受け入れられないから、小沢民主党がそれを言うのは禁じ手だ。創氏改名暴言など歴史問題と合わせて、左派政党が効果的にとりあげるべきだろう。特に日本共産党は部落差別の問題について利権主義に一貫して反対してきており、また京都で(麻生氏に許すべからざる発言をされた)自民党政治家とも対決してきただけに、その批判には説得力がある。
企業経営者が公の場で麻生氏のような発言をしたらどうなるだろうか?はっきり言って、あのような人物は問題外のはずだ。総理大臣として何ヶ月も政権につくとしたら、日本が現代国家の態をなしているかどうかが問われることになる。こういう人物を総裁にするほど理性的判断もできない自民党は、もはや統治能力を失っている。

6.「政権交代」の政権は、現野党の連合政権となるのが望ましい。なぜなら、民主党のこの間の問題が清算されるわけではない。昨年参院選後の無責任な大連立構想を反省し、総選挙後に同様のことがすぐに起きないようにするためにも、政策協定を結び連合政権となることが一定の担保になるだろう。いずれにせよ民主党与党の政権が政策を実行するときに、その可否をめぐって民主党内が割れることは予想がつくので、中長期的には次の政権が動揺することになるのはやむをえない。

7.だから「政権交代」の後にやがて「政界再編」がやって来るだろう。その政界再編で「自民党をぶっ壊す」の最終局面が完了されなければならない。つまり、長期政権の下で続いてきた、意思決定と権力と資源配分が、自民党を通して(官僚や自治体・権益団体と絡みながら)行われてきたしくみが終わる。それによって統合されていた自民党は、国家主義者や新自由主義者、理念なき権益追求集団、中道右派、リベラル保守などに分解してしかるべきである。それに民主党が巻き込まれ、一定の整理がされることが望ましい。それが議会制民主主義のまともな機能につながれば。

8.政権交代は左派野党再編にも影響を与えることが望ましい。米国型格差社会ではない、西欧的な資本主義の要素を取り入れるためには、日本に政策実行力のある社会民主主義政党が必要である。来るべき「政界再編」では、共産党・社民党も解体されていく第一歩となることが望まれる。政権獲得意思をもたず党内民主主義もないような化石化した政党は、遅かれ早かれ国政レベルでは消滅に近づくだろうが、それとともに(スターリン主義とは異なる)「社会主義」や「社会民主主義」もすべて化石化されてしまっては困る。その積極面を現実の中で生かし空論を克服する実体のある勢力が求められる。現実の問題解決と無関係な政党は「趣味者」や「宗教」集団として自足してもらえばよい。

9.「政権交代」は単なる通過点であり、政策実現の手段である。日本における新自由主義「構造改革」を終わらせるとともに、反動的改憲策動の息の根をとめることが必要である。そのためには、憲法についての議論は深められなければならない。たとえば自由民主主義・立憲主義・平和主義に基づく憲法改正と国家主義・反平和主義に基づく改憲とがまったく異なるという当たり前のことをメディアが無視するような幼稚で危険な状況は終わらせなければならない。
また、対東アジア政策、北朝鮮の国家犯罪=拉致問題と、それらは結びついているのだから、総選挙でも議論される必要がある。世界各地でテロや戦争生み出しているナショナリズムや排外主義を東アジアでも克服しなければならない。

10.アメリカ金融の動揺はまだどうなるかわからない。アメリカの大統領選挙も共和党勝利の可能性がずっと高まっている。日本で「政権交代」は絶対必要な道であり、歴史的必然であろうが、しかし、わからない。何らかの「サプライズ」や謀略とも思えほどの重大事件が起こり、その必然をねじ曲げるということを21世紀に入って私たちは、目撃してきた。
日本で「政権交代」が実現したとしても、今後の日本社会がどこに向かうかは、まったく予断を許さない状況であることは変わらない。そのような危機的な状況であるからこそ、やはりこの総選挙には重みがある。

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