安倍晋三官房長官の危険度2005年10月31日 20時57分35秒

忙しくて新聞を読む暇がなかったのですが、日本の主権を投げ捨てる「ポチ公」ぶりをエスカレートさせる、日米安全保障協議委員会の「中間報告」なるものに、今さらながらあきれ果てました。

ペンタゴンで、さらなる軍事的貢献の忠誠を誓ってきたのが、町村信孝・大野功両大臣の「最後のご奉公」だったというわけです。

それでも町村氏は「首相以下、官房長官、外相が打ちそろって靖国参拝という事態は、なかなか容易ならざる事態になってくる恐れがある」と懸念を表明した」(時事通信)という程度の、最低限のまともな常識は有しているようですが、今度の新官房長官安倍晋三の靖国や歴史問題に対する態度は、危険きわまりないものです。国家観が希薄な小泉に比較して、安倍晋三の国家主義的なスタンスは際だっています。今後、外交・安保に限らず、全般的な案件に関して、内閣のスポークスマンとして阿倍はメディアをうまく使って、新自由主義改革と国家主義的改憲の雰囲気を巧みにつくり出していくことでしょう。

テレビのニュースで拉致被害者家族の横田早紀江さんの<私たちの運動に理解をしてくださる方が官房長官になって心強い>というようなコメントを見ました。封建的・ファシズム的全体主義の北朝鮮政権による国家テロの被害者が、日本の国家主義者・全体主義者を頼りにしなければならないという、この日本の惨憺たる現実を、改めて感じずにはいられません。

左派・リベラル派こそ、北朝鮮政権の人権侵害に苦しむ北朝鮮国民をはじめとする人々と連帯し、拉致被害者家族の先頭にたって闘うという構図こそが本来的なはずなのに、日朝の国家主義者・全体主義者の権力延命のリソースとして人権侵害行為自体が利用されるということになってしまっているのです。

竹中平蔵が総務大臣になりましたが、新自由主義政策で苦しむ人々が「小泉改革」を支持するという、経済政策をめぐる現実と同じようなことになっているわけです。

「没落する中間層」の危機感を基盤としたファシズムと同様の危険な構図を、「安倍晋三人気」に見ることができます。

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