元旦と二日を過ごして2006年01月02日 23時35分39秒

謹賀新年。

新年のめでたさもテレビを見ると苦さにかわる。
といっても、テレビを見ていないと、社会の諸相の一端がわからないのが現代なのだから、つまり、人の話について行けないのはまずいので、少しはチェックしておくために、見てしまいます。

大宅壮一先生が憂慮した事態が極限までいっているのですから、その点を今さらどうこう言っても仕方ありません。とりあえず、「お笑い」というのは、私にとっては「ぶっこわされた笑い」でしかないので腐った食べ物を口にするのと同じなのですが。(「ぶっこわされた○○党」と同じと思えば許せます)

そして、車で出かけると元旦も、多くの大規模店は初売りをやっており、ファーストフードはどこも盛況。多くの人は普段と変わらぬ生活をしている(させられている)ようです。夜の高速道路では凄まじい数の宅配業者のトラックが走っており、ファミレスではまったくルーティン通りのサービスを受け、何だかアルバイトの女子高生に「新年おめでとう」と言いそうになってしまって慌てて口を噤みました。
寺社の初詣で並んでいる人々も結構目立つのですが、何だかアミューズメントパークの順番待ちしているのと変わらぬ風情です。



人と人との関係も、労働や消費の仕方も、そしてそれらを拘束していたケジメも、すべて従来のあり方が溶解していくことがあらためて実感できる<新年>です。

賀するに足ものとは到底思えないのですが、しかし、どんなに哀しくてもニコニコして「謹賀新年」と叫びましょう。

人気blogランキングへ

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://anyplace.asablo.jp/blog/2006/01/03/197642/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。